かつてタバコ工場が立ち並んでいたこの地は、現在、市民が自然と触れ合える場所へと生まれ変わりました。モンスーン気候に適応した「スポンジコンセプト」を採用し、雨季には雨水を貯留し、乾季には水を放出する仕組みが特徴です。周辺の運河から流れ込む都市下水の汚染水は、土着の水生植物によって浄化されます。
公園のデザインは、持続可能性、水文学、都市環境における森林生態学についての公衆の理解と知識を深めることを目的としています。また、生物多様性を取り戻し、都市の生態系を保存する生物多様性の聖域を創出することで、都市コミュニティに奉仕します。
施設の建設には、現地で解体されたコンクリートを再利用し、輸入された小石の代わりに島の基盤や水のろ過層として使用しています。既存のコンクリート舗装ブロックも、自転車駐車場や座席エリアの基盤として再利用されています。
公園の運営は、バンコク首都圏行政によって監督され、自己持続可能な設計のため、メンテナンスが少なくて済みます。自転車道、自然散策路、癒しの庭、芝生、パビリオン、都市型アンフィシアターなど、さまざまなスペースが提供されており、人々は自然に没入することができます。
このプロジェクトは、バンコクの既存の活動中心の公園とは異なる、自然に基づいた新しいタイプの公園を導入するという課題に直面しました。洪水、干ばつ、汚染された水の問題を解決するとともに、これらの問題がどのように解決されているかを展示し、訪問者に都市生態系における公園の役割を理解させることが求められました。
ベンジャキティ公園は、都市の持続可能性に向けた自然に基づくアプローチの可能性を示すことをデザイナーの野望としています。公園を通じて、人々が自然とどのように調和して生きることができるかを反映し、考えるきっかけを提供しています。
プロジェクトデザイナー: Arsomsilp
画像クレジット: Image #1: Photographer Royal Thai Army - 1st Development Division, 2022.
Image #2: Photographer Royal Thai Army - 1st Development Division, 2022.
Image #3: Photographer Royal Thai Army - 1st Development Division, 2022.
Image #4: Photographer Sarakadee Magazine, 2022.
Image #5: Photographer Mr.Srirath Somsawat, 2022.
プロジェクトチームのメンバー: Client Collaborators: Tobacco Authority of Thailand, Royal Thai Army (Ministry of Defence), Bangkok Metropolitan Administration
Design Consultant: Turenscape
Landscape Architect: Landscape Studio by Arsomsilp
Architect: Arsomsilp Community and Environmental Architect
Structure Engineer: Kasem Design and Consultant
Mechanical and Electrical Engineer: Optimology
Construction Manager: Stonehenge
Contractor: Royal Thai Army – 1st Development Division
Signage Designer: Plan Motif
プロジェクト名: Benjakitti
プロジェクトのクライアント: The Treasury Department (Ministry of Finance)